デザイナーがMacを使う理由(2)

2009年7月12日 22時02分 | posted:HIRO

以前ご紹介したデザイナー君。

SKYPEで話をする機会があったので、Macの使い心地はどうかと聞いてみた。

「フォントから何から全部揃えて環境を整えました」

とか宣った日には首を絞めてやろうと思ったからだ。幾ら稼いでいるか分からないような子だ。そんなこともあり得なくはない。

前にも書いたように、まだフォントの問題やアプリケーションを完全に移行し切れていないと言う。それはそうだ。取りあえず「ADOBE CREATIVE SUITE 4 WEB PREMIUM」と、MacBook Proは購入したものの、それだけで完全に移行できるとは思えない。

それでも、かなり積極的に使っているようで、時々彼が聞いてくる“Mac作法”のレベルが高くなっている。色んな感想を言っていた。

パワフルさを感じる。
メチャメチャ安定している。
サスペンドからの復帰が速い(スリープって言いたまへ)
バッテリが長持ちして嬉しい
ファンが回らないし、回っても静か
iPhotoとiMovieに感動
Numbersに感動。見積書と請求書、早くExcelから乗り換えたい(iWorkも買ってた)
エクスポゼとアプリケーションスイッチャーが、制作時に便利すぎ

中でも驚いたのは、「ジョブスさんて・・・」と、スティーブ・ジョブズの体調に話が及んだことだ。「ジョブスじゃなくて、ジョブズね」と、単刀直入に突っ込むのはあまり好きではないので、「あぁ、ジョブズね、もう復帰したみたいですよ」などと、心の中で諭しつつ、いつ気づいてくれるだろうと思いながら、しばしMacな話に花が咲いた。

そろそろ会話も終わりにさしかかろうとした頃、

「この仕事、好きだしずっと続けていきたいと思ってるんですけどね、やっぱり、時々滅入ることもあるんですよ。でもMacで仕事してると、そんなことがほとんど無いし、むしろ時間忘れますね。もっとカッコ良くしたい、もっと綺麗にしたいって思えるんですよ。何か今まで妥協して制作してたんじゃ無いかと思うくらい。何ででしょう。」

そんな事を聞いて来た。

「評論家じゃ無いからアバウトな事しか言えないけど、多分MacOSが、ちゃんとデザインされてるからじゃないかな。TimeMachineや、ジニーエフェクトなんかのアニメーションも、一見カッコ良く見せてるだけの様だけど、あのアニメーションがあるから、ファイルを過去にさかのぼって復旧すると言う認識が出来たり、ウィンドウが何処に仕舞われたかユーザーはちゃんと把握できるんだよね。僕らデザイナーが見習うべきユーザビリティのヒントがいっぱいつまってるよね。だから疲れないし、仕事が楽しくなるんじゃないかな。」

そんな風に答えると件のデザイナー君。「だからデザイナーってMac使ってる人が多いんですかね。ジョブスってすごい人ですね〜」

『ジョブズね』

会話の中で何度も「ジョブズ」って言ったんだけど、電話を切るまで分かってくれなかった。

デザイナーが一番必要な能力の一つ、「いかにして人に情報を適確に伝えるか」という力が私に足りないのか、「自分が持っている情報に思いこみや、偏見がないか常に注意を払う」という能力が、彼に欠けているのか・・・。

小一時間悩んだ。まだまだ修行が足りない。

関連記事:デザイナーがMacを使う理由(1)

Category:Personal Computer | 6 Comments

ボヨヨン素材のヘッドフォン

2009年7月9日 23時04分 | posted:HIRO

headphone

 
Apple In-Ear Headphones with Remote and Micを購入してみた。
 
デザイナーという職業柄、また、オフィスが自宅から徒歩2分ということもあって、ヘッドフォンで音楽を聴くことはあまりないが、デザインがAppleらしく美しいし、iPhone 3GSで対応となり、以前から気になっていたので、購入してみた。
まだエージング中なので、本来のパフォーマンスは出切っていないと思われるが、音的にはこの値段を考えれば満足。

MacBook Proに挿せば、iTunes をコントロールできるのも良い。

フィット感も、始めは「何かうまくフィットしないな」と感じたので、付属する全てのシリコン製イヤーチップ(S、M、L: 3セット)を試してみた。購入時には「M」が装着されているが、私の耳には「S」が良いようでジャストフィット。ずれることもなく、低音もしっかり耳の奥まで届けてくれる。

In-Ear型だが、完全に密閉されているような圧迫感があまりない。長時間使っていても疲れないという、ユーザーの感想はこんなところから来ているのだろう。変に圧迫感があると、周囲の音を消し過ぎて、三半規管が麻痺した様な不快な感じがして気分が悪くなるタチなので、私にはこれ位が心地良い。ノイズキャンセリングヘッドフォンも買ったことがあるが、そのような理由で今はほとんど使っていない。

個人的にはもう少し低域と高域をブーストした感じ(いわゆるドンシャリ)が好きなのだが、このデザインと疲れにくい装着感で差し引きゼロ。むしろ長く愛用できそうだ。

これを付けて、2度ほど仕事の合間の休憩時間に仮眠を取ったのだが、周囲の雑音を消してくれて、なおかつ疲れないので、目覚めた時には心地良かった。

欠点もある。

最近iPhoneや、iPodで採用している「絡まりにくい事を目的」にしたと思われるケーブルの「ボヨヨン素材(私はこう呼んでいる)」の所為だと思われるが、例えば歩いた時に体や洋服とこすれる音、自転車に乗った時に風を切る音が、振動として伝わりやすい。試しに今持っている他のヘッドフォンと比較してみたのだが、明らかに振動が伝わりやすい。糸電話みたいだ。

それから、マイクとリモコンの位置。マイクで声を拾わなければならないのでやむを得ないが、少しヘッドフォン部に近すぎて、操作しづらい。ケーブルが二股に分かれているあたりが目で見て操作できそうなのだが。

これらの欠点を考慮しても、音・デザイン・質感・装着感を総合して、かなり気に入っている。

ヘッドフォンで音楽を聴く時間が増えそうだ。

Category:Personal Computer | comments